原著
マンニトールによるmechanical bowel preparationの試み
館 正弘, 柵瀬 信太郎, 中村 清吾, 木村 一郎, 庭野 元考, 大多和 考博, 山名 哲郎, 窪田 徹, 三枝 弘志, 長島 英子, 西尾 剛毅
聖路加国際病院外科
大腸手術の術前腸管処置を103人の患者を対象として7.5%マンニトール溶液1.2 Lを用いて行いその有用性を検討した.
(結果)1.8時間で完了し,94%が良好な受容を示した.2.施行前後のデータの変動から1.5 Lの電解質輸液が必要である.3.腸内容の排除は69%が良好であるが,ガスの発生が46%に認められた.4.術後感染症は1%のみであった.5.経口抗生物質を併用しない場合には,大腸菌の増加が推測された.
以上よリマンニトール溶液の経口による術前腸管処置はガスの発生という問題点はあるものの,きわめて有効かつ,便な方法であることが確認された.
索引用語
oral mannitol, mechanical bowel preparation, colonic microflora, postoperative wound infection
別刷請求先
館 正弘 〒104 中央区明石町10-1 聖路加国際病院外科
受理年月日
1989年11月8日
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