症例報告
放射線と化学療法の併用により著効を示した山田IV型ポリープ状食道癌の1例
三尾 寿樹, 神代 龍之介, 池永 英恒, 山中 孝彦, 朔 晴久, 前川 隆文, 犬塚 貞光, 武末 淳*, 曽田 豊二*
福岡大学第2外科 同 耳鼻咽喉科*
放射線と化学療法の併用により消失したきわめてまれとされる山田IV型ポリープ状食道癌を経験したので報告する.症例は54歳男性で,主訴は嗄声,腫瘍は胸部上部食道に存在し,短い茎を有する径2 cmのポリープ型扁平上皮癌であった.腫瘍は放射線化学療法の併用により著効を示したが,リンパ節転移の可能性を否定できず外科的切除を行った.本症例は放射線および化学療法に感受性がきわめて高く,リンパ節転移が見られなかった.
索引用語
esophageal cancer, pedunculated polyp, anti-cancertherapy
別刷請求先
三尾 寿樹 〒814-01 福岡市城南区七隈7-45-1 福岡大学医学部第2外科
受理年月日
1989年12月13日
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