有限責任中間法人日本消化器外科学会公式サイトへリンク 日本消化器外科学会雑誌 Online Journal
メインナビゲーションを飛ばす
ホームへリンク
最新号へリンク
既刊号へリンク
論文検索へリンク
投稿規定へリンク
編集委員会からへリンク
公式英文誌へリンク
購読のご案内へリンク
閲覧上のご注意へリンク
書誌情報 Japanese Englishページへリンク
第23巻 第4号 1990年4月 [目次] [全文 ( PDF 444KB)]
症例報告

S状結腸切除術を必要としたmyxedema megacolonの1例

足立 信也, 渡辺 宗章, 長田 明, 尾崎 梓, 岩崎 洋治1)

きぬ医師会病院外科, 筑波大学臨床医学系外科1)

 S状結腸軸捻転で緊急手術を受けた62歳の男性が手術後,四肢に著明な浮腫を認め,長期間,腹部膨満感を自覚していたことがわかった.検査の結果,自己免疫性の甲状腺機能低下症を基礎疾患にもつことがわかり,粘液水腫性巨大結腸症(myxedema megacolon)であると診断した.軸捻転解除後約3か月間.甲状腺ホルモン剤を漸増して投与し,血液中T3,T4は正常値になったが巨大結腸症による麻痺性イレウス状態はむしろ増悪した.このため,S状結腸の拡張は不可逆性のものであると判断し,S状結腸を切除した.切除腸管にはmyxedema megacolonに特徴的な酸性ムコ多糖類の蓄績がみられた.この蓄績は腸管内輪筋下層に著明であり,内輪筋の収縮力低下が病因であるとおもわれた.myxedema megacolonは外科的切除の適応はない疾患とされているが本疾例ではS状結腸切除術を施行し,良好な経過が得られたので報告した.

索引用語
myxedema megacolon, hypothyroidism, paralytic ileus

日消外会誌 23: 934-937, 1990

別刷請求先
足立 信也 〒303 水海道市新井木町13-3 きぬ医師会病院

受理年月日
1989年12月13日

ダウンロードサイトへリンク PDFを閲覧するためにはAdobe Readerが必要です
このページのトップへ戻る
メインナビゲーションへ戻る
Copyright © 日本消化器外科学会