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第23巻 第4号 1990年4月 [目次] [全文 ( PDF 515KB)]
特集

肝胆膵疾患におけるPIVKA-II測定の臨床的意義

左近 賢人, 門田 守人, 後藤 満一, 金井 俊雄, 梅下 浩司, 遠藤 和喜雄, 森 武貞

大阪大学医学部第2外科

 肝細胞癌でのPIVKA-II(protein induced by vitamin K absence or antagonist-II)生成機序を検討する為PIVKA-IIとビタミンKl,K2(MK4,MK7)を測定した.肝細胞癌患者の血中ビタミンK濃度は正常人に比べ低下しておらず,むしろ肝硬変合併例では有意に増加していた(K1,MK4,K1+MK4+MK7).しかし,ビタミンKの投与でPIVKA-II値が減少しその陽性率も低下したことから肝細胞癌ではビタミンKの代謝異常や細胞内への移行障害の可能性が考えられた.膵胆道疾患ではPIVKA-II陽性例は全例PTBD(percutaneous transhepatic biliary drainage)施行例で,PIVKA-IIの増加にはビタミンK欠乏の他,閉塞性黄疸による肝障害(ビタミンK代謝異常)も関与していると考えられた.閉塞性黄疸と異なり肝細胞癌のビタミンK代謝異常は癌が持つ特異性の一つと考えられ,PIVKA-IIによる肝細胞癌の診断にはビタミンKの非投与を確認し,また投与されている場合はそれを考慮して評価することが大切である.

索引用語
hepatocellular carcinoma, PIVKA-II, vitamin K

日消外会誌 23: 1016-1021, 1990

別刷請求先
門田 守人 〒553 大阪市福島区福島1-1-50 大阪大学医学部第2外科

受理年月日
1989年12月13日

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