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第23巻 第6号 1990年6月 [目次] [全文 ( PDF 1372KB)]
原著

外科手術後の蛋白代謝,免疫能,内分泌反応におよぼす栄養投与経路の影響―胃切除ラットにおける経腸栄養法と経静脈栄養法の比較検討

平松 毅幸

東京大学医学部第1外科

 本研究では外科侵襲早期における経腸栄養と経静脈栄養が術後の蛋白代謝や免疫能に与える効果を胃切ラットで比較検討した.経腸群,経静脈群各群で胃切後3日間,または7日間同一栄養を投与し,15 N―グリシンによる全身蛋白代謝回転や臓器蛋白合成を測定した.その結果,経腸群は蛋白代謝回転率が術後3日から7日で386→275 mgN/100 g/日と,蛋白崩壊率が298→188 mgN/100 g/日と共に低下した(p<0.02).術後3日の臓器蛋白合成率は1日あたり腓腹筋で経腸群25%,経静脈群11%,腹直筋創部で各43%,18%と経腸群で蛋白合成が有意に増加した.腸管粘膜のIgA顆粒含有細胞数は術後3日の大腸で1mm lengthあたり経腸群7.5,経静脈群3.8と経腸群で良好だった.また胸腺のリンパ球数は250×250 µあたり経腸群で2,502,経静脈群で2,230と,経腸群で有意に高値であった.以上から,経腸群は経静脈群より腸管免疫能と全身免疫能のいずれかもよく保持することがわかった.

索引用語
enteral nutrition, parenteral nutrition, stable isotope of 15N-glycine, whole-body protein turnover, fractional protein synthesis

日消外会誌 23: 1207-1219, 1990

別刷請求先
平松 毅幸 〒113 文京区本郷7-3-1 東京大学医学部第1外科

受理年月日
1990年3月7日

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