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第23巻 第7号 1990年7月 [目次] [全文 ( PDF 461KB)]
症例報告

多量の腹腔内遊離ガス像を呈した腸管嚢胞様気腫の1例

石川 仁, 佐々木 啓明, 中神 克尚, 堀口 淳, 浅海 秀一郎, 宮本 幸男

富士吉田市立病院外科, 群馬大学第2外科

 腸管嚢胞様気腫はまれな疾患であるが,腹腔内遊離ガス像を呈し緊急手術の対象となることがある.われわれは上部消化管穿孔の診断にて開腹し,空腸の腸管嚢胞様気腫であった1例を経験したので報告する.症例は35歳,男性.主訴は腹部膨満.平成元年6月初めより腹部膨満が増強し,6月19日当科受診し,腹部膨満と腹部X線上腹腔内遊離ガス像を認め,消化管穿孔の診断で手術となった.手術時,腹腔内遊離ガスと腹水を認めたが,消化管穿孔部はなく,Treitz靭帯から約50 cmの空腸に,10 cmの長さにわたり腸管壁の浮腫と肥厚を,またその領域の腸間膜の漿膜下にも多数の小空胞を認めたため,腸管嚢胞様気腫の診断で空腸部分切除を施行した.摘出標本は,粘膜面に直径約5 mmの赤い,軟らかい隆起を多数認め,病理組織学的には,空腸粘膜面は正常で,粘膜下に多核巨細胞などの肉芽組織に囲まれた大きさの異なる多数の嚢胞が認められ,原発性腸管嚢胞様気腫と考えた.

索引用語
pneumatosis cystoides intestinalis, free air in the abdominal cavity

日消外会誌 23: 1932-1936, 1990

別刷請求先
石川 仁 〒403 富士吉田市緑ケ丘2-8-1 富士吉田市立病院外科

受理年月日
1990年3月7日

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