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第23巻 第10号 1990年10月 [目次] [全文 ( PDF 449KB)]
症例報告

食道再建挙上胃管に発生し大動脈に穿孔した消化性潰瘍の1救命例

安本 和生, 豊田 忠之, 遠山 和成, 伊関 丈治, 高木 正和, 中上 和彦, 袴田 光治, 野家 環, 高林 直記, 安藤 史隆, 荻野 知己1), 磨伊 正義1)

静岡県立総合病院外科, 同 心臓血管外科, 金沢大学がん研究所外科1)

 49歳,女性.胸部中部食道癌(Im,Stage IV)に対して1986年8月右開胸開腹胸部食道全摘兼胸骨後経路胃管挙上再建術を行った.術後後照射を行い,その後経過良好であったが,術後1年8か月後に吐血・下血を主訴としショック状態で再受診した.緊急内視鏡にて挙上胃管後壁に深い潰瘍性病変があり,同部には多量の凝血塊が付着し拍動性に動いていた.保存的に治療を行い,一時的に止血しえたが,翌日再検査中に突然噴水様の大量吐血が出現し心停止・呼吸停止状態となった.蘇生術を施行しながら直ちに緊急手術を行った.術中所見ではこの潰瘍は大動脈弓部前面に穿破しており,穿破部大動脈壁の直接縫合により止血し救命することができた.挙上胃管に発生する潰瘍性病変の報告は,本邦では5例ときわめて少なく,このように大動脈へ穿通・穿破し,かつ救命しえた例の報告はいまだ見られない.挙上胃管潰瘍発生の成因について検討をくわえ報告する.

索引用語
esophageal cancer, gastric tube, peptic ulcer

日消外会誌 23: 2376-2379, 1990

別刷請求先
安本 和生 〒921 金沢市米泉町4-86 金沢大学がん研究所外科

受理年月日
1990年6月13日

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