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第23巻 第11号 1990年11月 [目次] [全文 ( PDF 643KB)]
原著

部分肝阻血および再灌流時の肝ライソゾーム膜脆弱性に関する基礎的検討

宇田川 郁夫, 宮崎 勝, 越川 尚男, 伊藤 博, 海保 隆, 松本 潤, 磯野 敏夫, 鈴木 裕之, 小山 隆史, 下田 司, 奥井 勝二

千葉大学医学部第1外科

 部分肝阻血時の肝細胞障害の病態を明らかにする目的でラットに部分肝阻血を施行し,ライソゾーム酵素の変動の面より検討した.その結果,阻血葉では阻血開始とともにライソゾーム酵素のfree活性およびfragility indexは漸増し,阻血解除後より強い上昇を示した.カテプシンDでは,阻血前のfree活性:0.27±0.04(units/mg protein),fragility index:28.5±2.5(%)に比べ,阻血解除2時間後のfree活性:0.52±0.05(p<0.001),fragility index:41.2±3.7(p<0.01)と著増した.また血清中ライソゾーム酵素は阻血解除後より上昇し始め,カテプシンDでは阻血前2.20±0.28より阻血解除2時間後4.33±0.39と著明な上昇を認めた(p<0.01).以上の結果より,部分肝阻血により阻血肝細胞内のライソゾーム膜が障害され,ライソゾーム酵素の血中への遊出が起こったと考えられ,ライソゾーム酵素が肝阻血時の肝細胞障害に強く関与することが示唆された.

索引用語
partial liver ischemia, lysosomal enzyme, lysosomal membrane, liver cell injury

日消外会誌 23: 2544-2550, 1990

別刷請求先
宇田川郁夫 〒280 千葉市亥鼻1-8-1 千葉大学医学部第1外科

受理年月日
1990年6月13日

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