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第23巻 第11号 1990年11月 [目次] [全文 ( PDF 490KB)]
症例報告

胆嚢総肝管瘻を通じて総肝管内に発育進展した胆嚢癌の1例

小林 建司, 平井 孝, 前野 宏, 小島 宏, 坂本 純一, 安井 健三, 山村 義孝, 加藤 知行, 安江 満悟, 紀藤 毅, 宮石 成一, 中里 博昭

愛知県がんセンター消化器外科

 症例は,66歳の男性で腹痛と発熱を主訴に来院.諸検査の結果,胆嚢総肝管瘻を合併した胆嚢癌の胆管浸潤,または胆管癌の胆嚢浸潤と診断し,胆嚢,胆管切除,肝門部胆管十二指腸吻合を施行した.切除標本を検索すると,胆嚢と総肝管は広く交通し,瘻孔を形成しており,腫瘍は胆嚢頚部に茎を持ち,結節状に発育しこの瘻孔を通って総肝管内に突出していた.なお,一部胆嚢体部で胆嚢粘膜からさらに肝床に直接浸潤していた.腫瘍と周囲組織との接合点は茎の部位と,肝床への浸潤部のみであり,他の胆嚢粘膜,瘻孔壁,および総肝管粘膜との間には連続性はなかった.また胆嚢内および胆管内には同一の形状の混合石が存在していた.病理組織学的には,papillary adenocarcinomaで,リンパ節転移はなかった.以上より,この腫瘍は,胆嚢癌で,胆石症に続発して形成された胆嚢総肝管瘻を通じて胆管内に発育進展したものと考えられた.

索引用語
gallbladder carcinoma, cholecysto-hepatidochal fistula

日消外会誌 23: 2658-2662, 1990

別刷請求先
小林 建司 〒464 愛知県名古屋市千種区鹿子殿1-1 愛知県がんセンター消化器外科

受理年月日
1990年7月10日

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