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第24巻 第1号 1991年1月 [目次] [全文 ( PDF 590KB)]
原著

アミノ酸利用指数amino acids utility indexによる肝機能評価と手術侵襲

後藤 剛貞, 浅野 武秀, 渡辺 一男, 中郡 聡夫, 剣持 敬, 植松 武史, 榎本 和夫, 坂本 薫, 落合 武徳, 磯野 可一

千葉大学医学部第2外科, 千葉県がんセンター

 手術侵襲に対する肝代謝の特徴は,筋蛋白より放出されたアミノ酸の蛋白再合成への利用増大である.手術例30例において筋放出アミノ酸量m-RR,全身アミノ酸利用率CPCR-AA(1984 Clowes)を算出し,また放出アミノ酸量の利用度を示す指標としてアミノ酸利用指数AAUI(ml/µmol)=CPCR-AA/m-RRを考案し,肝機能予備力判定に対する有効性を検討した.
 m-RRは食道癌切除例で術前4.2±3.3 µmol/min/m2が第2病日20.3±4.4,肝切除(Hr-1)例4.0±2.1が13.0±4.0,肝切除(Hr-3)例8.5±6.4が20.1±5.8と手術侵襲の程度により増大した.CPCR-AAも食道癌切除例の術前42.1±23.6 ml/min/m2が250.3±48.7,肝切除(Hr-1)例50.5±22.4が161.5±34.7,肝切除(Hr-3)例33.5±11.9が152.9±29.3と増大した放出アミノ酸を蛋白合成に利用すべく上昇した.第2病日のAAUIは食道癌切除例7.8±0.9 ml/µmol,Hr-1例8.2±2.1,Hr-3例4.7±2.1と肝切除量に並行して低下し,肝不全例の検討では術後早期に3.0以下に低下した.肝でのアミノ酸利用増大の把握が肝機能予備力として重要であると考える.

索引用語
hepatic functional reserve, surgical stress, amino acids, protein synthesis

日消外会誌 24: 38-44, 1991

別刷請求先
後藤 剛貞 〒280 千葉市亥鼻1-8-1 千葉大学医学部第2外科

受理年月日
1990年10月11日

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