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第24巻 第1号 1991年1月 [目次] [全文 ( PDF 874KB)]
原著

圧挫式無縫合吻合器AKA-2による腸管吻合の実験的研究

金子 昭, 山下 邦康, 緒方 卓郎

高知医科大学第1外科

 圧挫リングを用いたソ連製の無縫合吻合器AKA-2が臨床で普及しつつあるが,本器による創傷治癒過程についてはいまだ詳細な実験的報告は見られない.著者らは48頭の雑種成犬の大腸を用いてAKA-2による腸管の治癒過程を肉眼像,病理組織像,微細血管像,耐圧力の観点から経時的に検討した.その結果,圧挫リングは大半が3~5日目に排出された.縫合不全が3頭に生じた.治癒過程で吻合部に過剰肉芽の形成,壁の肥厚,狭窄はなく,漿膜面の癒着は軽度であった.吻合部の炎症細胞浸潤は軽微で膿瘍形成はなく,3日目より線維芽細胞が増加し,7日目には線維性組織を介して癒合した.吻合部の交叉血行は5日目に生じ7日目にはさらに増加した.耐圧力も7日目には平均257.8±11.4 mmHgに増加した.AKA-2は吻合部に異物が全く残存せず,組織治癒が速やかでかつ狭窄の問題が少なく,癒合完成時には層々に近い組織構築を示す有用な吻合器であることが明らかとなった.

索引用語
auto suture, AKA-2 device, intestinal anastomoses

日消外会誌 24: 73-80, 1991

別刷請求先
金子 昭 〒783 南国市岡豊町小蓮 高知医科大学第1外科

受理年月日
1990年10月11日

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