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第24巻 第1号 1991年1月 [目次] [全文 ( PDF 516KB)]
卒後教育セミナー

早期胃癌に対する縮小手術とその考え方

大原 毅

東京大学第3外科

 私どもの教室では,昭和36年から51年までの早期胃癌手術300例において,縮小手術(R1)でも拡大手術(R2-3)でも,5年生存率・10年生存率にまったく差がない(それぞれ97.1%:97.7%,94.8%:96.2%)という結果を基礎として,昭和51年から現在まで,早期胃癌に対して積極的な縮小手術(R1+No.7)をprospectiveに行ってきた.その一応の結論を以下に示す.
 1)術前にm癌と診断でき,術中にS0P0H0N0 Stage 1と診断でき触診で硬結を触れないものを縮小手術の適応とした.
 2)対象となった116例のうち,n1(+)は6例あったがn2(+)はなく,全例治癒切除となり,現在まで再発・死亡は認めていない.
 したがって,このような症例には,積極的に縮小手術いいかえれば合理的手術を行って良いと考えている.

索引用語
reduced radical gastrectomy, early gastric cancer, color simulation of endoscopical ultra sonography

日消外会誌 24: 167-171, 1991

別刷請求先
大原 毅 〒112 文京区目白台3-28-6 東京大学医学部第3外科

受理年月日
1990年10月11日

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