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第24巻 第3号 1991年3月 [目次] [全文 ( PDF 505KB)]
症例報告

Focal nodular hyperplasiaと肝細胞癌が併存し診断が困難であった1例

山元 勇, 浜崎 啓介, 柚木 靖弘, 宮島 孝直, 合地 明, 阪上 賢一, 三村 久, 折田 薫三

岡山大学第1外科

 52歳男性.約5年前より高血圧と慢性肝炎にて加療を受けていたが,超音波検査にて肝臓のspaceoccupying lesion(SOL)を指摘された.入院時検査で肝硬変はなく,エコーでfocal nodular hyperplasia(FNH)の中心瘢痕を思わせる高エコー域を持つSOLを,magnetic resonance imaging(MRI)で車軸状の隔壁とみられるlow signal intensityを腫瘍内に認めた.computerized tomography(CT),血管造影では,hepatocellular carcinoma(HCC),FNH両者の特徴を示す所見はなかった.術後標本では,中心瘢痕様にみえた部分は細胞密度の高いfocal lesionであり,車軸状隔壁にみえた部分は腫瘍辺縁から内に向かう血管であった.さらに,腫瘤を細かくみると,胆汁うっ滞の所見がなくfocal nodular growthを示すFNHの部分と,不完全ながら被膜を有していることや胆管を欠いていること,さらにはpseudograndularな増殖を示すことより,HCCと診断すべき部分がみられた.HCCとFNHの併存はきわめてまれで,診断および治療上,興味ある症例と思われた.

索引用語
low echoic area, well differentiated hepatocellular carcinoma, focal nodular hyperplasia

日消外会誌 24: 890-894, 1991

別刷請求先
山元 勇 〒721 福山市春日町1丁目278-2 山元胃腸科病院

受理年月日
1990年11月19日

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