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第24巻 第4号 1991年4月 [目次] [全文 ( PDF 436KB)]
特集

膵癌における肝転移メカニズム―膵癌細胞の浸潤遊走における基底膜蛋白の関与―

網倉 克己, 小針 雅男, 松野 正紀

東北大学第1外科

 膵癌では治癒切除術後にも肝転移再発が多いため,予後の改善には肝転移形成機構を解明し,肝転移防止対策を確立することが必要である.膵癌細胞の肝細胞に対する接着および浸潤遊走における基底膜蛋白laminin(以下LN),fibronectin(FN)の関与について,教室で樹立した膵癌培養細胞株6株を用いて検討した.LN,FN両者に対し高い接着率を示す細胞株(PK-1,PK-45P,PK-47)が,肝細胞に対しても高い接着率を示した.また,肝転移巣由来(PK-1,PK-45H,PK-59)あるいは高度脈管侵襲陽性例由来(PK-47)の細胞株はLNあるいはFNにより浸潤遊走能が誘導され,また肝細胞を培養したfilterを介しての遊走性をも示した.蛍光抗体法により肝細胞表面にLN,FNの存在が観察された.肝転移巣形成初期においては,肝細胞表面のLN,FNを介した接着あるいは遊走性の強弱が重要な役割を果たし,これらの強い細胞が中心となり肝転移巣が形成されている可能性が示唆された.

索引用語
basement menbrane components, liver metastasis in pancreatic cancer, boyden chamber assay

日消外会誌 24: 1112-1116, 1991

別刷請求先
網倉 克己 〒980 仙台市青葉区星陵町1-1 東北大学医学部第1外科

受理年月日
1990年10月11日

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