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第24巻 第5号 1991年5月 [目次] [全文 ( PDF 541KB)]
原著

腹腔ドレーン排液のトリプシンおよびアミラーゼ同時測定の臨床的意義について

北村 彰英, 野村 栄治, 南 尚文, 河合 達

鳳胃腸病院

 消化器外科手術後のドレーン排液中のアミラーゼ活性は古くから縫合不全や膵液瘻の診断に用いられてきたが,細胞障害の主役である膵プロテアーゼに関する報告は少ない.そこで腹腔ドレーン,膵管チューブ排液および膵嚢胞穿刺液のアミラーゼおよびトリプシン活性を同時に測定し以下の結果をえた.アミラーゼ活性は上部消化管の縫合不全や膵液瘻では100 Somogyi U/dlより高値を示し100,000 Somogyi U/dl前後までの幅があった.一方トリプシン活性はErlangerらの方法で測定したが,縫合不全では340~825 U/mlであり,膵液瘻では1.5~80 U/mlであった.また純粋な膵液では1~9 U/mlであった.トリプシン活性が10 U/ml以下で,しかもアミラーゼ活性が100 Somogyi U/dl未満の場合は膵液の混入がないと判断してもよかった.アプロチニンの静脈内投与によりアミラーゼ活性は影響されなかったがトリプシン活性は阻害された.以上よりドレーン排液のトリプシンおよびアミラーゼ同時測定は消化器外科の術後管理に有用と思われた.

索引用語
enzyme assay of trypsin, amylase activity, abdominal drainage, pancreatic fistula, anastomotic leakage

日消外会誌 24: 1230-1235, 1991

別刷請求先
北村 彰英 〒593 堺市上653-9 鳳胃腸病院

受理年月日
1991年1月16日

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