有限責任中間法人日本消化器外科学会公式サイトへリンク 日本消化器外科学会雑誌 Online Journal
メインナビゲーションを飛ばす
ホームへリンク
最新号へリンク
既刊号へリンク
論文検索へリンク
投稿規定へリンク
編集委員会からへリンク
公式英文誌へリンク
購読のご案内へリンク
閲覧上のご注意へリンク
書誌情報 Japanese Englishページへリンク
第24巻 第8号 1991年8月 [目次] [全文 ( PDF 368KB)]
症例報告

水分電解質異常と著明な低蛋白血症を主症状としたS状結腸癌による腸重積の1例

赤松 大樹, 亀頭 正樹, 藤田 宗行, 大川 淳, 吉龍 資雄

市立芦屋病院外科

 成人の腸重積症は全体の約5%を占めまれである.臨床症状としては腹痛,腹部膨満,下血などが多い.今回われわれは多量の粘液下痢のために水分電解質異常および著明な低蛋白血症を呈したS状結腸癌による腸重積の1例を報告した.症例は64歳の男性.入院時多量の粘液下痢による脱水のために全身状態は不良であった.下痢が消失した後に施行したS状結腸内視鏡では明らかな病変を認めず,外来で経過観察していた.3か月後に同様の症状にて再入院.大腸内視鏡検査にてS状結腸癌による腸重積と診断しS状結腸切除術を施行した.
 腸重積で粘血便が主訴となることは多いが,自験例では重積部位が肛門に近く多量の粘液が結腸による再吸収を受けずに体外に排出され,大腸絨毛性腫瘍におけるdepletion syndromeに似た病態を呈したものと考えられる.重積時には内視鏡検査により容易に診断されるが,本症例のように自然解除した場合には注意が必要である.

索引用語
intussusception, carcinoma of colon, depletion syndrome

日消外会誌 24: 2284-2287, 1991

別刷請求先
赤松 大樹 〒659 芦屋市朝日ヶ丘町39-1 市立芦屋病院外科

受理年月日
1991年3月13日

ダウンロードサイトへリンク PDFを閲覧するためにはAdobe Readerが必要です
このページのトップへ戻る
メインナビゲーションへ戻る
Copyright © 日本消化器外科学会