症例報告
胃粘膜内形質細胞腫の1例
猶本 良夫, 合地 明, 上川 康明, 淵本 定儀, 阪上 賢一, 折田 薫三
岡山大学医学部第1外科
患者は61歳,女性.主訴は心窩部不快感.本症例は画像上肉眼型が特果であり,生検にてDutcher bodyが認められたことから,胃形質細胞腫を疑い,確定診断のため一部をpolypectomyし免疫グロブリン染色にてIgM/κ型のmonoclonalな形質細胞腫と診断した.切除標本の肉眼所見では胃体部前後壁にそれぞれ脳回様に発育する腫瘤を認め,皺壁の先端は腫大し,表面は発赤していた.組織学的に胃粘膜内に発育する形質細胞腫で,免疫組織学的にIgM/κ型胃形質細胞腫と診断した.諸検査にても他部位に病変をみとめず胃粘膜内発育をする原発性形質細胞腫と診断した.
索引用語
plasmacytoma of the stomach
日消外会誌 24: 2409-2413, 1991
別刷請求先
猶本 良夫 〒700 岡山市鹿田町2丁目5-1 岡山大学第1外科
受理年月日
1991年4月17日
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