症例報告
胃リンパ管腫の1例
橋本 光孝, 倉橋 隆之, 島袋 隆, 丸尾 祐司, 竹本 寛, 井上 章, 杉谷 章, 榊原 映枝*, 井上 潔*
浜松労災病院外科, *同 内科
61歳の女性.昭和58年7月上腹部不快感で来院し,上部消化管造影X線検査を受け,胃角部の隆起性病変を指摘され経過観察を受けていた.昭和61年3月の上部消化管透視で,病変の増大を認めた.血液,生化学検査では異常を認めなかった.内視鏡検査では粘膜下腫瘍が疑われたため吸引穿刺を行ったが内容物の吸引は出来なかった.昭和61年4月腫瘍を含む幽門側胃部分切除を行った.病理学的には胃粘膜下に発生した胃リンパ管腫であった.本症は,まれな疾患であり,文献的にはこれまでに53例の報告しかない.
索引用語
lymphangioma of the stomach
日消外会誌 24: 2570-2573, 1991
別刷請求先
橋本 光孝 〒430 浜松市将監町25 浜松労災病院外科
受理年月日
1991年6月5日
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