有限責任中間法人日本消化器外科学会公式サイトへリンク 日本消化器外科学会雑誌 Online Journal
メインナビゲーションを飛ばす
ホームへリンク
最新号へリンク
既刊号へリンク
論文検索へリンク
投稿規定へリンク
編集委員会からへリンク
公式英文誌へリンク
購読のご案内へリンク
閲覧上のご注意へリンク
書誌情報 Japanese Englishページへリンク
第24巻 第11号 1991年11月 [目次] [全文 ( PDF 689KB)]
原著

直腸癌術前照射症例におけるCEA,CA19-9の組織染色性と血清値の検討

滝口 伸浩, 更科 広実, 斉藤 典男, 布村 正夫, 中山 肇, 小田 奈芳紀, 白井 芳則, 大森 敏生, 奥井 勝二, 近藤 洋一郎

千葉大学第1外科, 同 第2病理

 直腸癌術前照射療法(42.6 Gy)の治療効果判定における腫瘍マーカーの意義を知るため,組織学的効果判定とCEAおよびCA19-9の組織染色性,血清値の変動について非照射群32例,照射群31例を対象に検討した,組織染色性はCEAでは照射群の1例を除き全例陽性で,癌腺管に広範に染まり,diffuse cytoplasmic type(G3)が非照射群19例59.4%,照射群23例74.2%であった.CA19-9では陽性例は非照射群16例50%,照射群15例48.4%で,染色範囲が2/3以上の症例は非照射群8例25%,照射群6例19.4%であり,G3は非照射群2例6.2%,照射群8例25.8%であった.照射前血清CEA陽性例での減少率は非肝転移例で,非著効例46.5±14.1%,著効例60.3±19.2%であった.肝転移例では主病巣の効果にかかわらず平均14.7%上昇し,血清CA19-9値も上昇した.以上より,照射による細胞傷害(変性)にもかかわらず組織内抗原性は保たれ,血中腫瘍マーカーの経時的測定による効果判定は客観的指標として有用であることが示唆された.

索引用語
carcinoembryonic antigen, carbohydrate antigen 19-9, preoperative irradiation for rectal cancer, immunohistochemistry

日消外会誌 24: 2732-2738, 1991

別刷請求先
滝口 伸浩 〒280 千葉市亥鼻1-8-1 千葉大学医学部第1外科

受理年月日
1991年6月5日

ダウンロードサイトへリンク PDFを閲覧するためにはAdobe Readerが必要です
このページのトップへ戻る
メインナビゲーションへ戻る
Copyright © 日本消化器外科学会