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第24巻 第11号 1991年11月 [目次] [全文 ( PDF 427KB)]
症例報告

肝内結石を併存した肝右葉欠損症の1例

井上 晴之, 伊勢 秀雄, 高橋 良延, 北山 修, 阿部 裕, 臼井 律郎, 小針 正人, 森安 章人, 佐藤 正一, 鈴木 範美, 松野 正紀

東北大学第1外科

 きわめてまれな先天奇形である肝右葉欠損症の1例を経験したので報告する.症例は60歳女性で,右季肋部痛を主訴として来院した.軽度の黄疸を認めたためpercutaneous transhepatic cholangiographyを施行した所,右肝管は造影されず,左肝管は肝門部で狭窄し,その拡張した末梢側に数個の結石を認めた.computed tomographyでは肝右葉の欠損と左葉の代償性肥大,胆嚢の位置異常を認めた.肝右葉欠損症に併存した肝内結石症の術前診断にて手術を施行したところ,肝右葉は欠損し,左肝管が肝門部付近で屈曲しその末梢側に多数の黒色石を認めた.手術は,胆嚢摘出,総胆管切開Tチューブドレナージ,左肝管切石,左肝管空腸側々吻合術を施行した.肝右葉欠損症の報告は1956年以降25例を数えるのみで,本邦では自験例が第2例目の報告で,肝内結石併存例は自験例が世界で初めてとなる.結石種類は黒色石であったが,これには先天的形態異常という背景因子の関与が考えられた.

索引用語
agenesis of the right lobe of the liver, hepatolithiasis

日消外会誌 24: 2763-2767, 1991

別刷請求先
井上 晴之 〒980 仙台市青葉区星陵町1-1 東北大学医学部第1外科

受理年月日
1991年7月3日

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