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第25巻 第5号 1992年5月 [目次] [全文 ( PDF 425KB)]
症例報告

IIa型早期胆嚢癌との鑑別を要した化生性胆嚢炎の1例

尾関 豊, 松原 長樹, 雑賀 俊夫, 鬼島 宏

国立東静病院外科, 東海大学医学部病理

 症例は70歳,女性.右下腹部腫瘤のため当科を受診した.超音波検査で胆石と胆嚢体底部の不規則な粘膜肥厚を認め,広範囲のIIa様隆起性病変と考えられた.横行結腸癌と胆石症およびIIa型早期胆嚢癌の疑いで,右半結腸切除および単純胆嚢摘出術を施行した.切除標本では胆嚢底部を中心に最大径7 mmまでのIIa様の顆粒状ないし小結節状隆起性病変を多数認め,肉眼的に表層拡大型早期胆嚢癌と考えられた.胆石は混合石であった.組織学的には胆嚢全体の粘膜固有層内に無数の偽幽門腺が形成され,軽度の杯細胞化生やPaneth細胞もみられる典型的な化生性胆嚢炎の所見であった.底部の一部では偽幽門腺が嚢胞状に拡張し,粘膜の肥厚がみられた.
 臨床的に捉えられた化生性胆嚢炎の報告は極めてまれであるが,IIa様の軽度の隆起性病変の鑑別診断の1つとして念頭におく必要がある.

索引用語
metaplastic cholecystitis, superficially elevated early cancer of the gallbladder

日消外会誌 25: 1292-1295, 1992

別刷請求先
尾関 豊 〒411 静岡県駿東郡清水町長沢762-1 国立東静病院外科

受理年月日
1992年1月8日

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