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第25巻 第9号 1992年9月 [目次] [全文 ( PDF 1024KB)]
原著

動脈遮断肝に対する動脈―門脈シャント手術の有用性に関する実験的検討 ―特に肝血行動態および肝酸素需給動態を中心に―

富山 光広, 加藤 紘之, 大野 耕一, 奥芝 知郎, 佐藤 正文, 田辺 達三

北海道大学医学部第2外科

 動脈―門脈シャント術の併用が,肝動脈遮断によって生ずる肝不全を回避しうるか否かを実験的に検討した.
 雑種成犬を用い,肝への動脈性血行をすべて結紮する肝動脈遮断群(n=5)と,切離した肝動脈を門脈に直接吻合する動脈―門脈シャント群(n=6)の2群を作成し,肝血行動態,肝酸素需給動態および肝生化学的変化について検討を加えた.その結果,肝動脈遮断群では6時間後に総肝血流量は55%,肝酸素供給量は43%に減少し,門脈血管抵抗は250%にまで上昇した.これに対しシャント群では,それぞれ120%,108%,70%と肝動脈遮断下にもかかわらず術前の状態を良く維持していた.総胆汁酸濃度,GOT.GPTは,シャント群で低値を示した.また動脈血中ケトン体分画比はシャント群の方が高かった.
 以上の結果から,動脈―門脈シャント手術は肝動脈遮断後の肝血流量と酸素供給量を維持し,肝不全予防に有用であると考えられた.

索引用語
portal arterialization, hepatic artery ligation, portal vein flow, hepatic oxygen delivery, hepatic oxygen consumption

日消外会誌 25: 2291-2300, 1992

別刷請求先
富山 光広 〒060 札幌市北区北14条西5丁目 北海道大学医学部第2外科

受理年月日
1992年5月13日

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