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第25巻 第9号 1992年9月 [目次] [全文 ( PDF 436KB)]
症例報告

胃切除術後総胆管に発生した断端神経腫の1例

柿崎 健二, 菊地 安徳, 山内 英生

国立仙台病院外科

 胆道系に発生する断端神経腫の多くは胆嚢摘出術後に認められるものである.今回われわれは胃切除術のみの既往があり,消長する黄疸を主訴とし,切除標本の病理学的検索で総胆管の断端神経腫と診断された1例を経験した.手術1年半前の経皮的胆管造影では壁平滑な全周性の胆管狭窄を認めたが症状軽快のためいったん退院,黄疸の悪化のため再入院した際には総胆管の完全閉塞を示した.術前胆汁細胞診,術中迅速診で悪性所見を認めず,胆管切除術および肝管空腸吻合術を施行した.術後の病理学的検索により断端神経腫の診断が得られた.術後経過は良好で黄疸の再発などは認められていない.

索引用語
amputation neuroma of biliary tract

日消外会誌 25: 2393-2396, 1992

別刷請求先
柿崎 健二 〒983 仙台市宮城野区宮城野2-8-8 国立仙台病院外科

受理年月日
1992年5月13日

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