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第25巻 第10号 1992年10月 [目次] [全文 ( PDF 514KB)]
症例報告

巨大脾腎静脈短絡の2治験例

中島 公博, 加藤 紘之, 奥芝 俊一, 下沢 英二, 田辺 達三

北海道大学第2外科

 脾腫にて発見された巨大脾腎静脈短絡2例の外科治療経験を報告する.症例1は34歳の男性で,巨大脾腎静脈短絡を有する特発性門脈圧亢進症と診断された.食道静脈瘤は軽度で,精神症状もなかったが,経過観察中,アンモニアの上昇を認めたため短絡流量の軽減,静脈瘤増悪防止のため短絡路の切除と胃壁の血行郭清を伴う選択的遠位脾腎静脈シャント術を施行した.症例2は27歳男性で,アンモニアの上昇はなく,食道静脈瘤も軽微であったが,将来的に予想される肝性脳症に対し,短絡路を利用した選択的脾腎静脈シャントとし,さらに胃大小彎の血行郭清を加えた.
 巨大脾腎静脈短絡を合併した患者では門脈血流量減少に伴う肝機能低下,肝性脳症の発症が予想される.したがって,予防的に短絡路離断を行う必要があるが,その際,静脈瘤増悪に対しては胃壁の血行郭清を行う選択的脾腎静脈シャント術が有効である.

索引用語
portal hypertension, spontaneous splenorenal shunt, distal splenorenal shunt

日消外会誌 25: 2545-2549, 1992

別刷請求先
中島 公博 〒060 北海道札幌市北区北15条西7丁目 北海道大学医学部第2外科

受理年月日
1992年6月17日

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