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第25巻 第12号 1992年12月 [目次] [全文 ( PDF 385KB)]
症例報告

肝硬変やネフローゼ症候群を伴わない原発性腹膜炎の1症例

沼 謙司, 永田 文雄, 金城 明

京都民医連中央病院外科

 原発性細菌性腹膜炎は,消化管穿孔や膿瘍など,ほかに原因をみない細菌性腹膜炎をいうが,本邦では,そのほとんどが非代償性肝硬変患者においての発症であり,小数ではあるが,ネフローゼ患者での発症の報告をみるていどである.今回,肝硬変もネフローゼ症侯群も伴わない原発性細菌性腹膜炎を経験した.症例は,59歳の男性で血液透析目的にて通院中,気管支肺炎にて入院となる.入院中下腹部痛で発症.腹膜炎を伴う虫垂炎の診断にて緊急手術を施行.1,800 mlの混濁した腹水の貯留を認めたが,虫垂が軽度に発赤しているのみで,腹膜炎の原因となる病変部位を認めなかった.腹水細菌培養よりE.coliが検出された.本症例では,基礎疾患として慢性腎不全があったが,肝硬変やネフローゼ症候群を認めず,術前理学的所見としても虫垂炎による汎発性腹膜炎としては,合致しない点も多く,診断的治療を目的として開腹手術を施行せざるをえなかった.

索引用語
spontaneous bacterial peritonitis, chronic renal failure

日消外会誌 25: 2993-2996, 1992

別刷請求先
沼 謙司 〒520-21 大津市瀬田月ノ輪 滋賀医科大学第1外科

受理年月日
1992年7月6日

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