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第26巻 第1号 1993年1月 [目次] [全文 ( PDF 777KB)]
原著

腸管内エンドトキシンの血中への侵入経路としてのリンパ系について―イヌ,腸管結紮ループ法を用いた実験的検討―

菊地 充, 渡辺 正敏

岩手医科大学医学部第1外科

 特異的なエンドトキシン(Et)測定法であるエンドスペシー法を用いて,腸管からの内因性エンドトキシンの侵入経路としてのリンパ系経路の意味を検討した.
 イヌを対照(A群,n=5),大腸閉塞腸管作成(B群,n=7),小腸閉塞腸管作成(C群,n=17)の3群に分けた.C群では,閉塞腸管を空腸と回腸の2か所に作成し,腸管内にE. coliまたはS. abortusequiのLipopolysaccharide(LPS)を注入した.各群とも末梢血,門脈血の採血,および閉塞腸管の支配領域の末梢リンパ管からの採液を経時的に行い,Etを測定した.A群のEt値は末梢血,門脈血間では差はみられず,リンパ液中のEtも低値であった.B群は大腸リンパ液中Etが閉塞前35.7 pg/mlから閉塞後274.3 pg/mlと有意の上昇を示した.C群のLPS注入後では空腸155.3 pg/ml,回腸96.7 pg/mlで,注入前に比べ上昇を示した.以上より,内因性のEtの侵入経路としてはリンパ系が重要な役割を果たしていると考えられる.

日消外会誌 26: 68-75, 1993

別刷請求先
菊地 充 〒020 盛岡市内丸19-1 岩手医科大学第1外科

受理年月日
1992年9月9日

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