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第26巻 第1号 1993年1月 [目次] [全文 ( PDF 543KB)]
卒後教育セミナー

腹部外傷と感染対策

加来 信雄

久留米大学救命救急センター

 腹部外傷の感染対策は縫合不全を起こさないことである.そこには,異常環境下の腸管吻合という理解が必要である.腸管吻合は,吻合部の耐圧性からAlbert-Lembert縫合を用い,吻合部の血流を保つために結節縫合を行う.また,腹腔内感染が著しい場合は,Albert-Lembert縫合にさらにLembert縫合を追加して3層縫合する.手術術式に関して,1期的に吻合するか,腸瘻造設するかは,ショックの重症度から判断する.すなわち,ショックスコアがI度では1期的切除再建を行う.II度では抗ショック療法によく反応すると推測される症例はI度と同様の術式にするが,治療に抵抗すると予測される症例は腸瘻造設を行う.III度ではショックが著しく,確実に感染を防止するために腸瘻造設を行う.縫合不全に対する再手術の決定は,術後7日以内では再手術を,7日以後では保存的に行うが,その際に,腹腔ドレーンが効いているか,肝機能が悪化しているかなどから治療方針を決定する.腹部外傷に対する抗生物質は,好気性菌にはセフェム系抗生物質を,嫌気性菌にはsulbenicillinやpiper-acillinを用いる.

索引用語
abdominal trauma, abdominal infection, anastomotic leakage

日消外会誌 26: 183-188, 1993

別刷請求先
加来 信雄 〒830 久留米市旭町67 久留米大学救命救急センター

受理年月日
1992年11月11日

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