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第26巻 第3号 1993年3月 [目次] [全文 ( PDF 566KB)]
原著

胃癌における肉眼的距離および組織学的距離の相違からみた口側切除断端についての検討

荒井 邦佳, 北村 正次, 宮下 薫

東京都立駒込病院外科

 胃癌の壁内浸潤範囲における肉眼診断と組織診断の相違について,固定標本上の肉眼的口側断端距離(OW)と組織学的口側断端距離(ow)から検討した.対象は,5年以上経過した進行胃癌の組織学的治癒切除例248例で,主病巣の深達度,組織型,肉眼型別に相違の距離(OW-ow:DD)を比較した.その結果,DDの大きさは主病巣の肉眼型が最も関与し,癌の浸潤範囲を肉眼的に過小評価した症例のDDは限局型(Borrmann 1,2)の5.8 mmに対し浸潤型(Borrmann 3,4)では9.8 mmと有意に大きかった(p<0.05).背景因子からみると,浸潤型は限局型に比較しstage 3,間質量scirrhous,INFγが高率であり,脈管侵襲,腫瘍径には差がなかった.また,限局型ではDDが9 mm以内に93.3%の症例が存在したのに対し,浸潤型ではDDが19 mmで92.3%とほぼ同率の頻度となった.以上から,浸潤型においては切除範囲の決定に十分な注意が必要と考えられた.

索引用語
distance of oral margin in gastric cancer, discrepancy between macroscopic and histological measurement of invasion, underestimation of oral invasion, infiltrative gastrci cancer

日消外会誌 26: 784-789, 1993

別刷請求先
荒井 邦佳 〒113 東京都文京区本駒込3-18-22 東京都立駒込病院外科

受理年月日
1992年10月7日

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