症例報告
左葉切除後7年で再発した肝巨大血管腫に対して前区域切除術を行った1症例
秋丸 琥甫, 内山 喜一郎, 岩瀬 和泉, 今井 茂, 田中 昌彦, 後藤 学, 庄司 佑
日本医科大学第2外科
59歳の女性.7年前にKasabach-Merritt(K-M)症候群を合併した巨大血管腫に対し,まず脈管処理と圧迫止血のみにとどめ,10週後に左葉切除術を施行した.術後順調に経過したが5年後より徐々にS5,8を中心に血管腫が発育し,さらに2年後には増大著しく,今回は血管腫の占める前区域を可及的に切除した.術後11か月経過した現在,日常生活に全く支障なく元気に外来通院中である.
K-M症候群を合併した巨大血管腫に対する分割手術および,その再発につき文献的考察を加えて報告した.
索引用語
Kasabach-Merritt syndrome, recurrence of hepatic cavernous hemangioma
別刷請求先
秋丸 琥甫 〒102 千代田区飯田橋3-5-5 日本医科大学付属第1病院外科
受理年月日
1992年11月11日
|
PDFを閲覧するためにはAdobe Readerが必要です |
|