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第26巻 第4号 1993年4月 [目次] [全文 ( PDF 466KB)]
症例報告

腐蝕性食道狭窄後51年目に発生した食道癌の1治験例

大淵 徹, 添田 耕司, 神津 照雄, 原田 昇, 小出 義雄, 磯野 可一

千葉大学医学部第2外科

 腐蝕性食道狭窄(corrosive stricture of the esophagus:CSE)に発生した食道癌の1例を報告した.症例は,54歳の男性.3歳時に紙加工処理酸液を誤飲しCSEとなり頸部にて通過障害を認めていた.51年後胸部でも通過障害と嚥下困難が出現した.上部消化管造影により上胸部食道と中胸部食道(Im)に全周性狭窄を認めた.内視鏡検査では,Im狭窄部口側に表在軽度陥凹(0-IIc)型食道癌を認め食道癌根治術を施行した.切除標本でIm狭窄部とその口側に0-IIc型で固有筋層にわずかに浸潤した癌が認められ,その病理学的所見は扁平上皮癌であった.術後経過良好で36病日に退院し術後12か月後健在であった.本邦報告例21例の検討では,男性9例女性12例と女性に多く,平均年齢は54歳であった.アカラシアに食道癌を併発した症例に比較して,CSE後併発食道癌例では,食道狭窄後併発食道癌までの病悩期間は38年と長く,狭窄部とその口側に接した併発食道癌の頻度は68%と高かった.

索引用語
corrosive stricture of the esophagus, esophageal cancer, esophagectomy

日消外会誌 26: 1028-1032, 1993

別刷請求先
大淵 徹 〒260 千葉市中央区亥鼻1-8-1 千葉大学医学部第2外科

受理年月日
1992年11月11日

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