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第26巻 第4号 1993年4月 [目次] [全文 ( PDF 533KB)]
症例報告

多臓器切除を要した腹部放線菌症の1例

川村 弘之, 片岡 誠, 桑原 義之, 呉山 泰進, 岩田 宏, 篠田 憲幸, 加島 健利, 佐藤 篤司, 服部 浩次, 中野 浩一郎, 正岡 昭

名古屋市立大学第2外科

 患者は53歳の女性で,右下腹部有痛性腫瘤にて入院.回陽,S状結腸,右卵巣に浸潤した回盲部悪性腫瘍と診断し,腫瘤を含め多臓器合併切除を施行したが,術後の病理診断にて放線菌症と判明した.本症の臨床上の問題点は,術前診断が困難な点にある.今回1957年から1991年までの腹部放線菌症121例の手術報告例を集計し,術前診断に有用な臨床所見,画像所見に関して検討した.男性59例,女性55例,平均年齢は48歳.好発部位は回盲部,横行結腸で,主な臨床症状は腹痛,腹部腫瘤であった.腫瘤は可動性不良で硬く,圧痛を伴う点が特徴であった.白血球数は約半数の症例が正常値であった.超音波,CT検査では境界不明瞭,内部不均一な腫瘤として描出される場合が多く,腫瘤内の膿瘍腔,腫瘤周囲の腸管壁の肥厚,腫瘤周囲脂肪織のCT値の上昇が診断に有用と考えられた.注腸所見では,腸管壁の圧排像や狭窄像に加え,粘膜面が比較的正常である点が特徴であった.

索引用語
abdominal actinomycosis

日消外会誌 26: 1100-1104, 1993

別刷請求先
川村 弘之 〒467 名古屋市瑞穂区瑞穂町川澄1 名古屋市立大学医学部第2外科

受理年月日
1992年11月11日

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