後腹膜腔に発生した巨大なhemangiopericytomaの1切除例

山本　政秀, 大森　英俊, 寺島　雅典, 村上　雅彦, 菅野　千治, 斉藤　和好, 菅井　有^＊, 須藤　隆之, 佐々木　功典^＊＊

岩手医科大学第1外科, 同　臨床病理^＊, 同　第1病理^＊＊

　左上腹部腫瘤を主訴とする，55歳の女性の後腹膜腔に発生した巨大なhemangiopericytomaを経験したので報告する．後腹膜肉腫の診断で，平成3年7月5日腫瘍摘出術，左腎合併切除を施行した．病理組織検索で本腫瘍と診断された．術後経過は良好で7月30日退院となった．外来follow中，術後3か月に肝転移を認めたため，肝右葉切除術を施行した．肝右葉切除術後8か月の現在，再発の徴候を認めていない．自験例を含めたHemangiopericytomaの後腹膜腔発生本邦報告34例について若干の文献的考察を加えた．

索引用語
hemangiopericytoma, retroperitoneal tumor

別刷請求先
山本　政秀　〒020　盛岡市内丸19-1　岩手医科大学第1外科

受理年月日
1993年1月13日

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