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第26巻 第6号 1993年6月 [目次] [全文 ( PDF 611KB)]
原著

阻血加肝切除後の残肝障害に対するカルシウム拮抗剤の効果

原 均, 磯崎 博司, 岡島 邦雄

大阪医科大学一般・消化器外科

 阻血を加えた肝切除後の残肝細胞質内カルシウム濃度の変動と肝細胞障害の関係をしらべる目的で,X線マイクロアナライザー法により肝細胞質内カルシウム濃度を測定した.また,カルシウム拮抗剤の投与効果につき検討した.Wistar系雄ratを用い,肝の右葉と尾状葉への血流を60分間遮断後,左葉を切除する方法で行った.カルシウム拮抗剤投与は阻血直前に門脈よりone shotで行った.拮抗剤投与群は非投与群にくらべ7日生存率は差がなかったが,術後早期死亡例は減少した.肝細胞質内カルシウム濃度は,阻血中より軽度上昇し,再灌流時に著明に上昇するが以後減少した.血清glutamic-oxalocacetic transaminase(GOT)値は阻血解除後2時間まで上昇した.投与群は肝細胞質内カルシウム濃度および血清GOT値の上昇が有意に抑制された.カルシウム拮抗剤投与は残肝細胞質内のカルシウム濃度の上昇を抑制することにより,肝細胞障害を軽減し,術直後の早期死亡例の減少に寄与したものと考えられた.

索引用語
effect of calcium antagonist, Ca concentration within the cytoplasm of hepatocyte, X-ray microanalyzer, reperfusion injury

日消外会誌 26: 1359-1364, 1993

別刷請求先
原 均 〒569 高槻市大学町2-7 大阪医科大学一般・消化器外科

受理年月日
1993年3月3日

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