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第26巻 第8号 1993年8月 [目次] [全文 ( PDF 487KB)]
症例報告

広範囲の食道狭窄を呈した食道表在癌の1例

中川 基人, 安藤 暢敏, 小澤 壯治, 佐藤 道夫, 池田 佳史, 今津 嘉宏, 田村 明彦, 北島 政樹

慶應義塾大学外科

 10 cmにわたる広範囲の食道狭窄にもかかわらず,深達度は大部分がepであった食道表在癌を報告する.症例は49歳の男性で,主訴はつかえ感であった.X線および内視鏡にて上部食道に広範囲の狭窄を認めたが,明らかな陥凹や隆起は認めず,ヨード染色では狭窄部が不染となりO-IIb(表拡)型食道癌と考えられた.生検にて扁平上皮癌と診断され右開胸開腹胸部食道全摘,後縦隔胃管再建,両側頸部郭清を施行した.肉眼的進行度はA0N(-)Pl0M0でStage 1,組織学的には中分化型扁平上皮癌,sm,ie(+),n(-)(0/48),ly(-),v(-)でstage 0であった.Smは狭窄部の中の小硬結(約3 mm)1か所のみで他は広範囲に散在する上皮内進展であった.組織学的には多中心性に発生した癌が上皮内進展したと考えられたが,狭窄機転としては炎症性変化のみでなく,癌に対する免疫反応としての粘膜固有層へのリンパ球浸潤が関与する可能性が考えられた.

索引用語
superficial esophageal cancer, esophageal stenosis

日消外会誌 26: 2175-2179, 1993

別刷請求先
中川 基人 〒160 新宿区信濃町35 慶應義塾大学外科学教室

受理年月日
1993年4月14日

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