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第26巻 第9号 1993年9月 [目次] [全文 ( PDF 470KB)]
症例報告

血液透析患者の肝細胞癌に対する肝切除術6例の検討

原田 明生, 中尾 昭公, 野浪 敏明, 小林 裕幸, 丸山 浩高, 末永 昌宏, 高木 弘

名古屋大学第2外科, 名古屋記念病院外科

 維持血液透析中の肝細胞癌患者6例に対して施行した肝切除について検討した.全例男性で平均年齢52歳,3例が慢性肝炎,3例が肝硬変を併存していたが肝機能は全例良好であった.術中の出血量は平均1,465 gであったが血圧の変動が大きく,とくにPringle法による全肝血行遮断を行った2例では最高血圧が70 mmHg台まで下降した.術中術後の循環動態の管理にスワンガンツカテーテルの留置とcatecholamineの微量投与が有用であった.3例が術後第1病日に,他の3例が第2病日に凝固酵素阻害剤を用いて血液透析を行った.全例1週間前後で透析施設へ転院したが,腹部難治感染性瘻孔を形成した1例と再発に対して肝動注化学療法を行った1例が重篤な出血性胃炎を発症した.全例1年以上生存したが,4例が合併症を併発して死亡した.血液透析患者に対しても肝切除は安全に行いうるが,侵襲を最小限にする配慮と消化管出血に対する注意が必要である.

索引用語
hemodialysis patient, hepatocellular carcinoma, partial hepatectomy

日消外会誌 26: 2347-2351, 1993

別刷請求先
原田 明生 〒466 名古屋市昭和区鶴舞町65 名古屋大学医学部第2外科

受理年月日
1993年5月11日

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