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第26巻 第11号 1993年11月 [目次] [全文 ( PDF 850KB)]
原著

肝切除の膵空腸吻合部局所循環動態に及ぼす影響についての実験的研究

窪田 公一

東京女子医科大学第二病院外科(指導:梶原 哲郎教授)

 肝切除の膵空腸吻合部へ及ぼす影響について検討するために吻合部局所循環動態を中心に実験的に検討した.雑種成犬で40%肝切除と膵空腸吻合を同時に行った17頭(肝切群)と膵空腸吻合だけの8頭(非肝切群)を作成した.死亡率は肝切群58.8%,非肝切群12.8%(p<0.05).吻合部の肉眼的観察では肝切群で小膿瘍が多く(p<0.05),組織学的にも出血・壊死の段階にとどまる傾向にあり,膵Hydroxyproline量は非肝切群で大きく増加した(p<0.05).門脈循環動態は肝切群で門脈圧が上昇,門脈血流量と門脈血酸素分圧が低下した(p<0.01),吻合部局所循環動態は組織血流量と組織酸素分圧が膵臓側では両群で低下し,空腸側では肝切群で大きく低下した(p<0.01),以上より膵空腸吻合に肝切除を加えると,門脈のうっ滞状態が遷延して吻合部空腸側のうっ血,徴小循環障害が生じ,膵臓側の循環障害とともに縫合不全につながる創傷治癒機転遅延の一因となることが示唆された.

索引用語
simultaneous excision of liver and pancreas, portal hemodynamics, local circulation, suture failure, wound healing

日消外会誌 26: 2597-2604, 1993

別刷請求先
窪田 公一 〒116 東京都荒川区西尾久2-1-10 東京女子医科大学第二病院外科

受理年月日
1993年6月14日

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