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第27巻 第1号 1994年1月 [目次] [全文 ( PDF 638KB)]
原著

十二指腸潰瘍症例の胃内pHに及ぼす迷走神経切離術の影響

小村 伸朗, 柏木 秀幸, 福地 康紀, 木村 恵三, 古賀 紳一郎, 渡辺 正光, 石橋 由朗, 鈴木 裕, 高岡 徹, 守屋 佑介, 金 哲宇, 青木 照明

東京慈恵会医科大学第2外科

 十二指腸潰瘍16症例の胃内pH環境に及ぼす選択的近位迷走神経切離術(SPV)および選択的迷走神経切離術+幽門洞切除術(SV+A)の影響を胃内pHモニタリング法を用いて評価し,潰瘍再発予防におけるpHの意義を健常人と比較検討した.健常人12例の平均pHは1.86±0.46,中央pHは1.46±0.30,pH>3 holding time(%)は12.0±7.53であった.SPV群(8例)は術前,それぞれ1.75±0.47,1.46±0.31,9.1±8.8であり,術後は1.90±0.36,1.44±0.28,12.9±7.9へ変化したが有意ではなく,健常人とも差を認めなかった.一方,SV+A群(8例)では術前はSPV群と同様であったが,術後は3.79±1.40,3.54±1.69,61.4±33.7へとそれぞれ有意に上昇し,著しく低酸環境となった.以上からSPVは胃内PH環境に及ぼす影響は少なく健常人と同様の胃内環境を保ちながら潰瘍の再発を予防する.SV+Aでは胃内pHの持続的上昇という非生理的なpH環境下で再発が予防されることが示された.

索引用語
duodenal ulcer, selective proximal vagotomy, selective vagotomy plus antrectomy, intragastric pH monitoring

日消外会誌 27: 30-36, 1994

別刷請求先
小村 伸朗 〒105 港区西新橋3-25-8 東京慈恵会医科大学第2外科

受理年月日
1993年10月13日

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