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第27巻 第1号 1994年1月 [目次] [全文 ( PDF 335KB)]
卒後教育セミナー

経皮的門脈管肝内門脈静脈短絡術の初期経験

山田 龍作

和歌山県立医科大学放射線医学教室

 門脈圧亢進症に対する新しい治療法として,“経皮的肝内門脈静脈短絡術”(transjugular intrahepatic portosystemic shunt:TIPS)が出現した.著者らは1992年2月より,23例の門脈圧亢進症患者にTIPSを試み20例に成功したので,これらの初期経験を基にして,本法の臨床的有効性や問題点について述べる.23例はすべて肝硬変Child A 5例,B4例,C14例の23例で,この内20例がTIPSに成功した.初期成功率は86%である.TIPS後,全例に門脈圧の減少,内視鏡所見の改善をみた.また,10例に術前から腹水の貯溜を認めたが,TIPS後8例に腹水の消失と減少をみた.一方,合併症として,軽症(grade I)の肝性脳症を20例中5例に(この内,3例は術前より脳症があった)認めたが,いずれも一過性で内科的治療により改善した.また,TIPS不成功3例(中止例)の中,1例にARDSを1例に軽微な肺炎,1例に肝不全死を認めた.これらの症例はいずれも極めて高度の肝硬変患者であった.TIPSは門脈圧亢進症に対する有効な治療法となると考えられた.

索引用語
Transjugrar intrahepatic portosystemic shunt, portal hypertension, esophageal varices

日消外会誌 27: 163-166, 1994

別刷請求先
山田 龍作 〒640 和歌山市七番丁27 和歌山県立医科大学放射線医学

受理年月日
1993年11月1日

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