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第27巻 第4号 1994年4月 [目次] [全文 ( PDF 696KB)]
特集

進行胃癌の転移の予知とその対策―type oriented chemotherapyの導入―

磨伊 正義, 高橋 豊, 藤本 敏博

金沢大学がん研究所外科

 Stage III,IVの進行胃癌においてはたとえ治癒切除がなされたとしてもその半数は腹膜や肝臓に再発がみられる.そこで胃癌の病理学的特性や腫瘍マーカーより胃癌の転移様式を予知し,何らかの対策を講じる必要がある.そこで著者らの経験した治癒切除後の再発症例を対象に個々の再発様式を検討したところ,(1)限局性かつ膨張性発育を示し,かつ組織学的に髄様増殖を示すタイプ,(2)浸潤性発育かつscirrhousな増殖態度を示すタイプに分類され,前者は血行性,特に肝転移,後者は腹膜再発を来たすことが判明した.そこで著者らは腹膜再発危険群と肝再発危険群を設定し,術中予防的化学療法を試みた.まず腹膜播種危険群(n:12)に対しMMC+OK432大量腹腔内投与を施行したところ無処置の対照群に比べ有意に生存期間の延長をみた.さらに肝転移危険群(n:41)例に対しては術中MMC+5-FU肝動脈内one shot注入を行った.その結果肝動注群において肝再発の低下および再発までの期間の延長が確認された.以上,進行胃癌の治癒切除症例に対するtype orientedな予防的化学療法の有用性を強調した.

索引用語
advanced gastric carcinoma, high risk for peritoneal and hepatic recurrence, intraoperative chemotherapy

日消外会誌 27: 987-993, 1994

別刷請求先
磨伊 正義 〒921 金沢市米泉4-86 金沢大学がん研究所外科

受理年月日
1993年12月8日

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