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第27巻 第5号 1994年5月 [目次] [全文 ( PDF 713KB)]
原著

食道癌術後の循環呼吸動態に対する加齢および輸液量の影響

草野 力, 馬場 政道, 実 操二, 熊之細 透, 白尾 一定, 夏越 祥次, 福元 俊孝, 愛甲 孝, 吉中 平次

鹿児島大学第1外科, 同 手術部

 右開胸による食道癌切除を行った69例について,年代別に59歳以下(24例),60~69歳(32例),70歳以上(13例)の3群に分けるとともに,術中から術後2日目までの輸液量別に,80 ml/kg/day未満,80~119 ml/kg/day,120 ml/kg/day以上の3群に分けて術後早期の循環呼吸動態に対する加齢および輸液量の影響を検討した.年代別の循環動態では70歳以上で術後早期の心機能低下や肺循環の異常が明らかであった.術当日の循環動態は,59歳以下ではnormal type 79%に対して60歳以上では34%と有意に低率であり,hypovolemia typeやcardiac failure typeが高率であった.59歳以下では,輸液量の多い群において循環動態はhyper dynamicとなり呼吸係数も輸液の少ない群に比べて有意に低かった(p<0.05).しかし,60歳以上の輸液の多い群では,むしろ心機能抑制の傾向となり,呼吸係数も高い傾向であった.以上,食道癌術後の年代別循環呼吸動態の相違を勘案すると,輸液管理の面からは60歳をリスク年齢の目安とするのが妥当と思われる.

索引用語
postoperative infusion of esophageal cancer, postoperative hemodynamics and respiration, Swan-Ganz catheter

日消外会誌 27: 999-1006, 1994

別刷請求先
草野 力 〒890 鹿児島市桜ケ丘町8-35-1 鹿児島大学医学部第1外科

受理年月日
1994年1月12日

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