有限責任中間法人日本消化器外科学会公式サイトへリンク 日本消化器外科学会雑誌 Online Journal
メインナビゲーションを飛ばす
ホームへリンク
最新号へリンク
既刊号へリンク
論文検索へリンク
投稿規定へリンク
編集委員会からへリンク
公式英文誌へリンク
購読のご案内へリンク
閲覧上のご注意へリンク
書誌情報 Japanese Englishページへリンク
第27巻 第5号 1994年5月 [目次] [全文 ( PDF 520KB)]
症例報告

充実性腫瘍との鑑別が困難であった繊毛性(前腸性)肝嚢胞の1例

阿部 道雄, 加古 博史, 片渕 茂, 高野 定, 石丸 靖二, 小川 道雄

熊本大学医学部第2外科, 同 附属病院病理部

 症例は57歳の男性.前庭部小彎のIIc型早期胃癌の診断をうけ,手術目的にて当科に入院.術前検査として施行したultrasonography(US)にて,肝S4区域に大きさ19×14 mmの嚢胞性病変を認め,その内腔に嚢胞壁から隆起した充実性腫瘍を思わせるechogenic massを認めた.Computerized tomography(CT)では病巣はlow density areaを呈し,充実性腫瘍像は描出されなかった.早期胃癌に合併した肝嚢胞腺腫(腺癌)の疑いを否定できず,手術を施行した.術中USでもより明瞭なechogenicmassを認めたため,胃切除と同時に核出術を施行した.摘出標本は単房性嚢胞で,内容は灰白色粘稠な液体であり,隆起性病変は認めなかった.病理学的検索にて繊毛性(前腸性)肝嚢胞と診断された.本疾患はまれな疾患であるが,US検査でechogenic massを呈する傾向があり,充実性腫瘍との鑑別診断上重要であると思われた.

索引用語
hepatic cyst, ciliated foregut cyst, early gastric cancer

日消外会誌 27: 1080-1084, 1994

別刷請求先
加古 博史 〒860 熊本市本荘1-1-1 熊本大学医学部第2外科

受理年月日
1993年12月8日

ダウンロードサイトへリンク PDFを閲覧するためにはAdobe Readerが必要です
このページのトップへ戻る
メインナビゲーションへ戻る
Copyright © 日本消化器外科学会