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第27巻 第8号 1994年8月 [目次] [全文 ( PDF 701KB)]
原著

肝細胞癌に対する系統的肝切除術の問題点―腫瘍因子および脈管因子からの検討―

富永 正寛, 具 英成, 斎藤 洋一

神戸大学第1外科

 肝細胞癌切除78例を術式別に系統的切除(A群:43例),非系統的切除(B群:35例)に分け系統的切除を実施するうえでの問題点を腫瘍および脈管因子から検討した.腫瘍占居部位は全体では両群で差がなかったが,HrS以下に限るとS7,S8でB群が多い傾向がみられた.腫瘍の局在を亜区域の中心,辺縁,逸脱の3型に分類するとA群は中心型,B群は辺縁型が多い傾向があり,HrSに限ると両群で有意差を認めた(p<0.05).肝内転移陽性例ではA群は広範囲切除が多かったが,B群は部分切除が多く肝機能の制約によると考えられた.HrS以下では腫瘍が深部で脈管分岐部に近接する例は全例B群であった.また腫瘍が複数の亜区域から血管支配をうける例や脈管の分岐形態が定型的2分岐型でない例もB群に多かった.以上より肝細胞癌では腫瘍の局在や脈管の分岐形態などの要因で系統的切除が困難な場合が少なくなく,術前に画像診断を駆使し系統的切除の適否をあらかじめ決定しておくことが必要と思われた.

索引用語
hepatocellular carcinoma, anatomical hepatic resection, hepatic segment

日消外会誌 27: 1916-1922, 1994

別刷請求先
具 英成 〒650 神戸市中央区楠町7-5-2 神戸大学第1外科

受理年月日
1994年4月13日

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