胆管内ガスを伴う気腫性胆嚢炎の1例

鎌田　徹, 伊藤　博, 伊井　徹, 神野　正博, 魚岸　誠, 素谷　宏

恵寿総合病院外科胃腸科

　肝内胆管内にまでガスを認めたまれな気腫性胆嚢炎の1例を経験したので報告する．症例は74歳の男性で，既往歴に糖尿病，高血圧があり，主訴は右季肋部痛，発熱，黄疸である．入院時に白血球の軽度増加，CRP著増，黄疸，肝機能障害を認めた．腹部単純X線写真と腹部CTにて胆嚢の輪郭に一致するガス像と肝内胆管内のガス像を認めた．即日，エコーガイド下経皮経肝胆嚢ドレナージを行い，胆汁からKlebsiella pneumoniaeとBacteroidesが検出された．第14病日に胆嚢摘出術を行った．胆嚢内には胆嚢と胆泥を認め，壊死性胆嚢炎の像を呈していた．術後経過良好にて，術後16日目に退院した．

索引用語
emphysematous cholecystitis, gas of intrahepatic bile duct, percutaneous transhepatic gallbladder drainage

別刷請求先
鎌田　徹　〒926　七尾市富岡町94　恵寿総合病院外科胃腸科

受理年月日
1994年4月13日

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