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第27巻 第10号 1994年10月 [目次] [全文 ( PDF 487KB)]
症例報告

術後膵液瘻に対しソマトスタチンアナログが奏効した1例

藤本 康二, 酒井 知昭, 松末 智, 武田 博士

天理よろづ相談所病院腹部一般外科

 膵切除後に併発した膵液瘻に対し,ソマトスタチンアナログ(サンドスタチン®)投与が有効であった1例を経験した.症例は58歳の男性.9年前に皮膚筋炎と診断され,ステロイドによる治療が開始された.2年後に上部消化管内視鏡検査にて十二指腸乳頭部腫瘍の存在が指摘されたが,組織診では腺腫と診断され経過観察となった.しかし,今回施行した生検では腺癌と診断され,さらに,便潜血陽性にて大腸内視鏡検査を施行したところ,直腸癌の存在も認めた.皮膚筋炎に対してプンドニン内服中であったが,膵頭十二指腸切除および直腸前方切除術を施行した.術後膵液瘻を併発し,最高600 ml/日に及ぶ排液を認めたが,サンドスタチン®100µg/回,1日2回皮下注射にて,約1週間で瘻孔の閉鎖をみた.本症例は,術後膵液瘻の治療において,サンドスタチン®投与が有効であることを示唆する症例と考え報告する.

索引用語
pancreatic fistula, somatostain analogue

日消外会誌 27: 2253-2257, 1994

別刷請求先
藤本 康二 〒632 天理市三島町200 天理よろづ相談所病院腹部一般外科

受理年月日
1994年6月8日

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