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第28巻 第3号 1995年3月 [目次] [全文 ( PDF 1023KB)]
原著

重症腹膜炎に対するgranulocyte colony-stimulating factorの治療効果に関する実験的研究

黒岩 実

群馬大学医学部第1外科(主任:長町幸雄教授)

 重症腹膜炎ラットにヒト型顆粒球刺激因子(G-CSF)を投与し,その有用性,安全性を検討した.ラットの生存率は抗生物質(LMOX)およびG-CSF単独投与で上昇したが(85%および70%),LMOXとG-CSF併用群ではさらに生存率が高まった(100%).また併用群では,1)末梢血白血球数が薬剤非投与(P群),LMOX,G-CSF単独投与群に比べて上昇し(p<0.01),70%を好中球が占めた.2)単位好中球あたりのO2-産生能は他の治療群に比べ有意に高かった(p<0.01).3)G-CSF投与群ではP群と比較して,動脈血PH,HCO3,BEが改善したが,PO2,PCO2の変化は他の治療群との間に有意差を示さなかった.4)肺の組織学的検討結果では併用群の多核白血球浸潤などの急性肺障害の所見は軽快していた.以上の結果から,腹膜炎治療に際し,G-CSF投与は感染防御能を改善し,臨床上有用であることが明らかとなった.また従来不明であった急性肺障害誘発や増悪の可能性も否定され,G-CSFは安全に使用可能であることがわかった.

索引用語
granulocyte colony-stimulating factor (G-CSF), peritonitis, leukopenia, superoxide anion (O2-)

日消外会誌 28: 679-688, 1995

別刷請求先
黒岩 実 〒371 前橋市昭和町3-39-15 群馬大学医学部第1外科

受理年月日
1994年11月9日

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