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第28巻 第4号 1995年4月 [目次] [全文 ( PDF 605KB)]
原著

残存直腸の長さからみた前方切除術後の排便機能

角田 明良, 渋沢 三喜, 高田 学, 横山 登, 伊藤 洋二, 河村 正敏, 草野 満夫

昭和大学医学部外科

 残存直腸の長さ(LRR)からみた前方切除後の排便機能を経時的に評価した.直腸癌で手術を行った20例を対象とし,これらをLRRが5 cm未満のA群(9例)と,5 cm以上のB群(11例)に分け,臨床的および生理学的評価を術前と術後3,6,12か月に行った.対照群としてS状結腸切除を行った8例に同様の評価を行った.排便回数,便とガスの識別能,urgencyは,術後3か月でLRRの短い群ほどその機能が低下しており,術後12か月までに改善した.肛門管最大静止圧はA群は術前に比べて術後3か月で有意に低下した(術前:91(46~120)cmH2O(中央値と範囲),術後3か月:76(28~90))が,B群,対照群は有意の変動はみられなかった.直腸最大耐容量は術後の各時期でLRRが短いほど低値であり,術後3か月で3群間に有意の差を認め,A群105(80~120)ml,B群140(110~170),対照群240(150~380)であった.以上より残存直腸の長さから特に術後早期で,臨床的には排便遅延能と便とガスの識別能の障害を,生理学的には肛門管最大静止圧と最大耐容量の変化をある程度予測することが可能と思われた.

索引用語
rectal cancer, anterior resection, anorectal function, length of residual rectum

日消外会誌 28: 819-824, 1995

別刷請求先
角田 明良 〒142 品川区旗の台1-5-8 昭和大学医学部外科

受理年月日
1994年12月7日

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