有限責任中間法人日本消化器外科学会公式サイトへリンク 日本消化器外科学会雑誌 Online Journal
メインナビゲーションを飛ばす
ホームへリンク
最新号へリンク
既刊号へリンク
論文検索へリンク
投稿規定へリンク
編集委員会からへリンク
公式英文誌へリンク
購読のご案内へリンク
閲覧上のご注意へリンク
書誌情報 Japanese Englishページへリンク
第28巻 第4号 1995年4月 [目次] [全文 ( PDF 540KB)]
特集

直腸癌に対する拡大リンパ節郭清の功罪

森田 隆幸, 中村 文彦, 伊藤 卓, 鈴木 純, 袴田 健一, 松浦 和博, 須郷 貴和, 今 充

弘前大学医学部第2外科

 直腸癌に対する拡大リンパ節郭清の臨床的意義や問題点について検討した.リンパ節転移は下腸間膜動脈に沿う上方向転移が主体であったが,中枢側リンパ節転移例ほど側方転移を高率に合併した.一方,側方転移は下部直腸癌で高率であり,5年生存率は36%にとどまり,局所再発が少なくなかったため,1984年から腹大動脈周囲の系統的郭清や腹膜外からの側方郭清など,より徹底した拡大郭清を導入した.その臨床的意義を検討するとn0群およびn1陽性群で有意な手術成績の向上が得られたが,n2以上の転移陽性例に対する外科治療には限界のあることも知られた.また,神経非温存の拡大郭清を施行すると高頻度に排尿・性機能障害が出現し,特に排尿障害は術後のQOLを著しく低下させた.したがって,腫瘍の壁在部位や転移方向性なども参考とし,少なくとも一側の骨盤神経叢は温存する根治性と機能温存の両立性を図った術式が指向されるべきと思われた.

索引用語
lymph node metastasis of rectal cancer, extraperitoneal lymph node dissection, nerve preserving operation for rectal cancer

日消外会誌 28: 908-913, 1995

別刷請求先
森田 隆幸 〒036 弘前市在府町5 弘前大学医学部第2外科

受理年月日
1994年12月7日

ダウンロードサイトへリンク PDFを閲覧するためにはAdobe Readerが必要です
このページのトップへ戻る
メインナビゲーションへ戻る
Copyright © 日本消化器外科学会