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第28巻 第5号 1995年5月 [目次] [全文 ( PDF 465KB)]
症例報告

胃顆粒細胞腫の1例

平井 恭二, 佐藤 薫隆, 為我井 芳郎

佼成病院外科

 Granular cell tumorは皮膚,舌,乳腺などに多くみられる腫瘍であるが,消化管に発生するのはまれである.特に胃に発生した例は極めてまれであり,今回われわれは胃に発生したgranular celltumorの1例を経験したので報告する.症例は58歳の男性.主訴は前胸部痛.胃X線検査ならびに内視鏡検査にて胃体中部大彎に表面平滑で,中心に陥凹さらにbridging foldを伴った山田II型様の粘膜下腫瘍を認めた.超音波内視鏡(Endoscopic ultrasonography:EUS)検査所見で粘膜下腫瘍と診断され,悪性の可能性を考慮し幽門側胃切除術を施行した.切除標本で腫瘍は大きさ20×15×15 mmで,割面は黄白色を呈し,粘膜下層に存在していた.病理組織学的にgranular cell tumorと診断された.

索引用語
granular cell tumor of the stomach

日消外会誌 28: 1076-1080, 1995

別刷請求先
平井 恭二 〒164 中野区弥生町5-25-15 佼成病院外科

受理年月日
1995年2月8日

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