症例報告
胆嚢・総胆管結石に併発したspontaneous bilomaの1例
坂田 好史, 岡村 光雄, 栗本 博史, 尾野 光市, 上西 幹洋
泉大津市立病院外科
Spontaneous bilomaの1例を経験したので報告する.症例は73歳の男性で,腹痛を主訴に当科に入院した.胆嚢・総胆管結石を伴い,CTでは,左上腹部に嚢胞性病変を認めた.エコーガイド下に穿刺したところ胆汁を吸引したため,bilomaと診断し,手術を施行した.手術時bilomaはすでに縮小し,肝左葉に線維様の瘢痕を残すのみであったため,これを切除した.同時に胆嚢摘出および総胆管切開術を施行した.
Bilomaはそのほとんどがtraumaticあるいはiatrogenicなもので,spontaneousに発生したものは,自験例を含め17例の報告があるに過ぎない極めてまれな疾患である.
索引用語
spontaneous biloma, bile leakage, choledocholithiasis
日消外会誌 28: 1105-1108, 1995
別刷請求先
坂田 好史 〒595 泉大津市下条町16-1 泉大津市立病院外科
受理年月日
1995年2月8日
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