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第28巻 第8号 1995年8月 [目次] [全文 ( PDF 474KB)]
症例報告

小網嚢腫の1例

内田 信之1), 2), 柳田 康弘2), 新井 和男2), 正田 裕一2), 長町 幸雄1)

群馬大学第1外科1), 新前橋病院2)

 症例は53歳の男性.上腹部痛を主訴に来院.腹部超音波検査,CT検査,magnetic resonance imagingで肝,胃の間に,境界明瞭な10×5.5 cmの石灰化像を伴う単胞性の嚢胞性腫瘤を認めた.小網もしくは肝原発の嚢種と診断し開腹術を施行した.腫瘍は小網より発生しており,肝,胃,膵との連続性はなく,開窓術を施行した.組織学的にはリンパ管腫であった.
 小網嚢腫は非常にまれであり,自験例を含め本邦では27例報告されているにすぎない.これらの報告例の検討結果も併せて,若干の文献的考察を加え報告した,

索引用語
lesser omental cyst, lymphangioma of the lesser omentum

日消外会誌 28: 1867-1871, 1995

別刷請求先
内田 信之 〒371 前橋市昭和町3-39-22 群馬大学医学部第1外科

受理年月日
1995年4月5日

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